ユニットバス交換前のアスベスト確認
執筆・編集:石綿チェック運営事務局更新日:
結論
ユニットバス交換は、ユニット本体だけでなく、周囲の壁・天井・床・下地、接着材、配管、保温材、点検口や貫通部のうち工事で触れる範囲を確認します。見た目や設備の新しさだけでは周辺材料を確定できません。
ユニットバスの下地に石綿含有の板が使われた例
厚生労働省の建築物石綿含有建材調査者講習標準テキストは、ユニットバス等の製品の下地に、石綿含有スレート板や石綿含有けい酸カルシウム板第1種が使われていることがあると説明し、ユニットバスの下地に使われたフレキシブル板の例を示しています。浴室の内側はタイルや塗膜で仕上げられているため、表面からは下地の板が見えません。
同じテキストは、石綿含有のフレキシブル板は湿度による変化が少ないことから浴室の壁・天井や台所の壁に、けい酸カルシウム板第1種は住宅の台所や浴室などの内装材や、浴室のタイル下地(タイル補強板)に使われたとしています。在来工法の浴室でも、タイルの下の板が調査の対象になり得ます。
- 石綿含有スレートボード・フレキシブル板:1952〜2004年
- 石綿含有けい酸カルシウム板第1種:1960〜2004年
- 石綿含有壁紙(住宅では台所やユーティリティなど火気を使う部屋で使われた例が多いとされています):1969〜1991年
交換で手を入れる場所を先に決める
ユニットバスの交換では、ユニットを分解して搬出するだけか、搬出のために出入口の壁を広げるか、配管や床下も更新するかで、手を入れる材料が変わります。石綿の事前調査は工事の規模にかかわらず、工事の対象となる材料すべてについて行うと厚生労働省は案内しているため、見積の段階で作業範囲を図面や写真に書き込んでもらうと、調査の範囲も決めやすくなります。
販売店・施工店に聞くこと
- 1既存ユニットの製品名・設置年はどこで確認できますか。取扱説明書や銘板が残っていれば一緒に確認してください。
- 2搬出のために壁や天井、床を壊す範囲はどこまでですか。
- 3給排水・給湯配管や換気ダクトの更新範囲と、壁・床の貫通部の扱いはどうなりますか。
- 4事前調査は誰が行い、その費用と期間は見積に含まれていますか。
材料層と証拠のチェック
- ユニット本体と周囲の壁・天井・床・下地を分ける
- 接着材、配管・保温材、点検口・貫通部を確認する
- 解体搬出、配管更新、開口拡張で触れる既存材料を記録する
- 見た目、色、模様、建築年だけでは石綿の有無を確定できないため、資料と有資格者の現地確認を組み合わせる
注意点
- 見えるユニットが新しくても、その外側や下に残る既存材料の含有なしを示すことにはなりません。
具体例
1990年代のユニットバスを交換し、搬出のために脱衣所側の壁を広げて給湯配管も更新する場合、浴室内だけでなく、広げる壁の下地、ユニット下の床、配管が壁や床を貫通する部分を調査範囲に含めるかを見積の段階で確認します。
交換時に確認する層
- ユニット本体と周囲の壁・天井・床・下地
- 接着材、モルタル、仕上げ材
- 給排水配管、保温材、点検口、壁床の貫通部
販売店・施工者へ伝えること
- 既存ユニットの仕様と過去の交換履歴
- 搬出のために開口を広げるか
- 配管更新や床・壁の解体範囲
よくある質問
ユニットバス本体が新しければ石綿確認は不要ですか?
本体の新しさだけでは周囲の壁・天井・床・接着材・配管・貫通部の材料を示しません。交換範囲全体を確認します。
配管だけ交換する場合も確認しますか?
配管・保温材に加え、壁や床の貫通部、開口拡張で触れる周囲の材料を施工者へ確認します。
浴室交換前に管理者へ何を聞きますか?
既存図面、改修履歴、過去の調査、専有・共用区分、搬出・開口・配管工事の承認条件を確認します。
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