事前調査 報告書・行政報告
執筆・編集:石綿チェック運営事務局更新日:
結論
事前調査の記録と行政報告は別に確認します。建築物解体80㎡以上、建築物改修・工作物工事100万円以上は行政報告の対象です。報告には石綿事前調査結果報告システムが使われます。工事対象となるすべての材料の調査結果は3年間保存します。
報告書を受け取ったら、最初に照合すること
この一覧は発注者が説明を受けるための編集上の照合メモです。報告書の法的な完備性や分析の妥当性を、この一覧だけで判定するものではありません。
- 1対象の一致:建物名、部屋・部位、工事範囲が依頼した内容と一致するか。別の場所の報告書を取り違えていないか。
- 2資料の対応:試料番号と採取場所、分析結果と調査対象材料が対応しているか。分からない番号や材料名は調査担当者へ質問する。
- 3未確認範囲:立入できなかった部分、資料が不足する材料、対象外の場所が明示されているか。
- 4版と連絡先:作成日、修正日、担当者、追加確認の連絡先を記録する。差し替え版が来たら旧版と区別する。
報告書で確認する欄
| 項目 | 記載内容 | 読み取れないこと |
|---|---|---|
| 工事範囲・対象部位 | 調査した範囲 | 範囲外の材料の結果 |
| 材料ごとの判定根拠 | 書面・現地・分析・みなし | 工事方法の適否 |
| 調査者情報 | 氏名・資格・調査日 | 除去作業の担当資格 |
| 報告・説明記録 | 誰へ何をいつ共有したか | 別制度の届出完了 |
確認のポイント
判断前チェックリスト
- 工事対象部分と調査対象材料を確認する
- 解体・改修・工作物工事の区分を確認する
- 面積または税込請負基準額を確認する
- 報告システムを使用する提出担当を確認する
- 行政報告の実施日を記録する
- 調査結果記録の3年間保存を確認する
図解・データ
解体部分の合計床面積80.00㎡が境界
- 例: 79.99㎡
- この報告基準には達していません事前調査等が不要になるとは限りません
- 例: 80.00㎡
- 行政報告の対象になり得ます石綿の有無にかかわらず報告対象になり得ます
出典: 環境省「石綿事前調査結果の報告について」。基準未満でも事前調査は別に確認します。
税込請負基準額100万円が境界
- 例: 999,999円
- この報告基準には達していません事前調査等が不要になるとは限りません
- 例: 1,000,000円
- 行政報告の対象になり得ます石綿の有無にかかわらず報告対象になり得ます
出典: 環境省「石綿事前調査結果の報告について」。工事区分と税込請負基準額を確認します。
ケース比較
| ケース | 確認する条件 | このページで分かること | 次の確認 |
|---|---|---|---|
| 工事対象材料の調査結果を記録した | 工事対象部分のすべての材料 | 行政報告の要否とは別に調査記録を確認 | 対象・対象外の範囲と調査結果を保存する |
| 行政報告の数値基準に該当する | 解体80㎡または改修・工作物工事100万円以上 | 調査記録とは別に行政報告を確認 | 報告システムを使用する担当を確認する |
| 一定規模以上の建築物・工作物・鋼製船舶工事 | 対象物と工事規模 | 石綿の有無にかかわらず報告対象を確認 | 公式の報告対象条件を個別に照合する |
| 工事区分または数値が未確認 | 不明値を推測しない | 行政報告の要否を確定できない | 契約書と図面で不足情報を確認する |
各ケースの根拠にした公的資料は、ページ末尾に掲載しています。
注意点
- PDFを作成・印刷しただけでは行政報告の送信完了にならず、受付番号や提出先、提出日時を元請側で確認しなければなりません。
具体例
80平方メートル以上の建築物解体では、調査報告書を受け取った後に元請が電子報告を行い、受付結果を保存します。現場には別途、所定内容の掲示を準備します。
3種類の記録を混ぜずに受け取る
ファイル名に「報告」とあっても、それだけで行政へ提出済みとは分かりません。依頼した業務に行政報告支援が含まれるか、誰が送信・確認するかを見積や役割分担と照合してください。
- 調査の報告書:どの範囲を、どの資料や方法で確認したかを読む。
- 分析の報告書:試料ごとの結果を調査記録の材料・場所と照合する。
- 行政報告の記録:対象となる案件では、報告担当者に提出先・送信状況・受付を確認できる記録を尋ねる。
不明点をまとめて質問する文例
「受領した[報告書名・日付・版]について、[部位・試料番号]と工事範囲の対応を教えてください。未確認箇所がある場合は、その範囲と追加確認の担当者・予定を知りたいです。行政報告についても、今回の担当者と現在の手続状況を確認できる記録をお願いします。」
仮想例:分析PDFだけが届いた
工事前の資料として分析機関のPDFだけを受け取った例です。試料番号はあるものの、どの壁から採取したかが手元の図面から分かりません。結果を建物全体へ当てはめず、依頼先に採取位置と調査記録の対応を確認します。
調査報告書が別途作成中なのか、そもそも依頼が分析のみだったのかを確認し、追加で必要な説明と成果物を整理します。PDFを受け取った事実と、工事対象の確認や行政手続の状況を分けて記録します。
よくある質問
報告書作成と行政への送信完了は同じですか?
いいえ。現地調査の報告書、電子システムによる行政報告、現場掲示、発注者への説明、作業記録の保存は、それぞれ目的が異なる成果物です。
PDFを作れば行政報告は完了ですか?
PDFの作成・印刷だけでは行政報告の送信完了になりません。受付番号や提出先、提出日時を元請側で確認する必要があります。
電子報告には何が必要ですか?
GビズIDの取得時期、調査結果・工事条件、電子と紙の分岐、受付記録の残し方を準備します。送信完了は公式システムと所管で確認してください。
自分の工事条件を整理する
工事の立場・対象・作業・時期を選ぶと、事前調査・資格・行政報告・届出・記録の確認ポイントを一覧にできます。登録不要で、入力内容は送信されません。
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