本文へスキップ

参考情報のみ

石綿チェック工事前の石綿確認を、根拠付きで

アスベスト検査・調査・分析の違い

執筆・編集:石綿チェック運営事務局更新日:

結論

「検査」は広く使われる言葉です。工事前は、事前調査で工事範囲の材料を確認し、必要に応じて採取・定性分析・定量分析を行い、報告書へつなげます。除去は調査後の別工程です。

工事前の「事前調査」は5つの段階で進む

厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトは、解体・改修工事の前に行う事前調査を次の段階で説明しています。一般に「アスベスト検査」と呼ばれるものは、このうちの一部だけを指していることがあります。

  1. 1書面調査:設計図書などで石綿含有建材の使用場所、着工日、使われた材料の種類を確認し、石綿含有建材データベースやメーカー情報で石綿の有無を調べます。
  2. 2目視調査:書面で確認した材料が図面と違わないか、現地で製品名や製品番号などを網羅的に確認します。
  3. 3分析調査:目視で有無を確認できない場合、試料を採取して分析機関で確認します。分析せずに「石綿有」とみなし、法令に基づく措置をとることもできます。
  4. 4調査結果報告書の作成:1〜3で確認した内容をまとめます。
  5. 5発注者への報告:元請事業者は、調査結果を発注者に報告します。結果の記録は3年間保存します。

「検査」と呼ばれる別の作業

  • 分析(定性・定量):採取した試料に石綿が含まれるか、どれくらい含まれるかを分析機関が調べます。結果は送った試料についてのもので、建物全体の結論ではありません。
  • 空気中の濃度の測定:室内や工事現場の周辺の空気に含まれる石綿繊維を測るもので、材料に石綿が含まれるかを調べる事前調査とは目的が違います。
  • 維持管理のための調査:使用中の建物で、吹付け材などの劣化状況を確認するための調査です。建築基準法の定期報告の対象となる建物では、吹付け石綿等の有無や措置の状況も報告事項になっています。

依頼するときは、目的と成果物から伝える

「アスベストの検査をしてほしい」とだけ伝えると、分析だけの見積や、空気の測定の見積が返ってくることがあります。工事の前に必要なのは、工事で手を入れる材料すべてを対象にした事前調査です。どの工事のために、どの範囲を、どんな報告書で受け取りたいかを先に伝えてください。

検査・調査・分析の違い

検査・調査・分析の違い
項目確認できること次の行動
事前調査書面・現地・必要な分析工事範囲の材料を整理
採取調査計画に基づく試料試料IDと対象層を記録
定性分析石綿の有無方法・対象繊維・層を確認
定量分析目的に応じた含有率等必要性を調査者・分析機関へ確認
除去調査後の工事別契約・作業計画として確認

注意点

  • 呼び方だけでは依頼範囲が決まらないため、確認したい質問、工事範囲、必要な成果物を見積書で確認してください。

具体例

壁の石綿有無を確認したい場合、先に工事範囲の事前調査を依頼し、不明材料に分析が必要かを調査者が整理してから試料と方法を決めます。

成果物で依頼内容を区別する

  • 事前調査:書面・現地・必要な分析をまとめた調査結果
  • 定性分析:対象試料に石綿があるかを確認する結果
  • 定量分析:目的に応じた含有率等の結果
  • 除去:調査結果に基づく別の工事と記録

依頼前に伝える質問

  • 何を知りたいか、どの工事へ使うか
  • どの部位・材料・層が対象か
  • 必要な報告書と希望日

よくある質問

アスベスト検査と事前調査は同じですか?

検査は広く使われる呼び方です。工事前の事前調査は書面・現地確認と必要な分析を組み合わせ、工事範囲の材料を整理します。

分析だけ依頼すれば事前調査は完了しますか?

分析結果は対象試料の情報です。どの部位・層を調査したか、試料が工事範囲をどう代表するかは別に確認します。

定性分析と定量分析はどう選びますか?

確認したい目的と適用する方法で変わります。自己判断で決めず、調査者と分析機関へ目的、対象繊維、成果物を伝えてください。

自分の工事条件を整理する

工事の立場・対象・作業・時期を選ぶと、事前調査・資格・行政報告・届出・記録の確認ポイントを一覧にできます。登録不要で、入力内容は送信されません。

無料で確認する